第5回は、世代を超えて、また流派を超えて、華道経験の有無によらないさまざまなメンバーがご参加くださいました。違う視点でものを見ることの違いと大切さ、話は、お花業界全体に話が及びます。課題の多さと複雑さは明らかです。優先順位つけて、丁寧に掘り下げていきたいと思います。
--------------------------------------------------------
■実施日 2021年11月24日(水)19:30~20:30
■主催 いけばな華贈り事務局
■参加メンバー 9名
■会議テーマ 『10年後の未来に向けて、今できること!』
-------------------------------
◆前回までの振り返り
「SDGsを指標として未来を考える」
・フラワーロスの活用。教室で使うお花をフラワーロスからの仕入れをしている。①生産者さんが作った規格外のお花、②お花屋さんで売れ残ったお花 2種類のフラワーロスがある。お花が当たり前の世界になるよう活動している(RY)
・個性を伸ばす / 無機質な建物の中にお花を飾り、血が通うことで完成する。
日々、写真の前にお花を飾る、人へ思いを寄せるお花。一方で特別な日のお花もある。お花の大切さを感じる。(KI)
「過去100年の華道の歴史を振り返る」
・人口減少 若者が育てられていない、まだまだ華道の敷居が高い。今後を広めるためには、伝統を重んじるか、カジュアルにするか。「道」は大事だが、今までのイメージを変えていく必要がある(YO)
・認知不足 時代に合ったやり方が生み出されていても認知されていない。街のお店に新しいいけ方でお花をいけ、美しさをいかすよう心掛けている。様々なところで見る機会、いけられる機会があるといい。
幼少期の頃の触れ合いから、大人になってふとした瞬間で思い出す。(HH)
◆「10年後に未来に向けて、今どうしたらいいのだろう」
・いけばなを継承していく側として、歴史や精神性は、世の中が求めていないのかもしれない(NM)
・松の生産を自分の目で見てみたい、生産者さんの声を聴きたい。大量に生産消費され、また廃棄されていく悲しさ。多様性が重要視される社会の中で、規格外に対する拒否反応も消えてなくならない。(AS)
・20代30代中心のいけばなコミュニティ活動を企画&開始。こどものテーブル(こどもの居場所と体験活動、伝統文化親子教室、今後いけばなを担っていく世代の活躍の場を作る。花屋の生のお声には、「誰かの犠牲に中で成り立っていたお花業界」は今後続かないという意見も実際にあった。継承者が活躍するには、いけばな業界に明るい・楽しいイメージが必要(YH)
・花教育の重要性。若い人が学校などで指導することで、こども達にもお花に親しみを持ってもらい、いけばなの楽しさ、命の尊さを学べる。(MM)
いけばなのイメージは暗いのか否か
・お花は明るいイメージ。お花があることによってストレスの感じ方が違う。こどもは自由にいける。お花は言葉で語らないけれど、こどもがお花を通してメッセージを発信。感じるもので表現する。お花に触れることで積み重なっていく。(RY)
・いけばなは伝統的なイメージ。明るくないイメージは、習うものだから。いけばなを習っていると周りから「すごい」と言われる。先生からの指導内容や池坊いけばなの歴史の重みから、おそらく気軽なイメージは持たれていない。(NH)
・いけばなは道だから、自由・斬新 なイメージはない。(YO)
「今回のキーワード」
認知の重要性、幼少期の体験
--------------------------------
●これまでの未来会議の内容は、以下でご確認いただけます。
第4回未来会議 議事録 『過去100年の華道の歴史を振り返り、未来につなぐ!』
第3回未来会議 議事録 『SDGs視点での華道いけばな』
第2回未来会議 議事録 『いけばなのブランド力とは?』
第1回未来会議 議事録 『いけばなでオンライン化したら良いことは?』他